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富山オープンカレッジ学長挨拶　　　山崎祐介

　2008年に開設された、富山オープンカレッジとは何か、何をしようとしているのかについて、簡単に紹介します。私たちのオープンカレッジは、国境、政治色、宗教等の制限をなくした開放的な場所で、社会人が誰でも自由に楽しく集って隔月一回勉強するところです。ただ、講演を聞くだけではなく講演の後、講師を交えたグループディスカッションに重きを置く参加型としています。今のところ、経済的な基盤はなく全くのボランティアで実行しています。

　宇宙の塵ともいえる小さな、小さな地球上に現れた小さな人間の群れが急速に増え、地球の資源を後のことも考えず使い切り、環境を破壊しつつあります。150年前の産業革命以降、科学技術は発達しましたが、世界大戦、人口の爆発的増加、食糧・水飢饉、地球温暖化、資源枯渇の懸念が生じました。これらの危機はそれぞれが一本の樹木の複数の枝のように独立していますが、その樹木の幹に流れる要因が重なり合っています。人間愛や人間の自然に対する考え方の負の部分がそうでしょう。地道ですが、富山オープンカレッジは、こういうことに関係する内容を主に扱っています。何を今までやってきたかについては、50回の実績がありますのでご覧になって下さい。

　「自分一人が何をやっても変わるもんじゃないし、その道の専門の人にまかせておけばよい」等という多くの人々がいます。これでは他力本願そのもので、自分の能力を過小評価し過ぎだと思います。「知ることは力なり」と昔から言います。まず、自分で知って、人と議論をして、自分の意見を持ってほしいのです。そういう地道なことの積み重ねによって皆が求めている世の中の実現に少しでも近づくことが出来るのです。

　是非、富山オープンカレッジを老若男女問わず訪れて下さい。知ろうとする人、自分の意見を言ってみようという方々を歓迎します。