第43回オープンカレッジ
建国神話と日本の歴史・文化 : 長勢甚遠
今日は建国記念の日。法律で規定されている趣旨は「建国を偲び、国を愛する心を養う」 である。 「亡国の民が国を偲び 、新しくできた国を愛する」とは如何なることか? 国が祝いをしない祝日が2つある。それは「建国記念の日」、「昭和の日」である。国も国民も左翼も「憲法記念日」は祝う。GHQは神武天皇の「建国の理想」が間違いで、けしからんことだから、現行の日本国憲法を作った。日本国民は敗戦による新しい理想は習ったが、建国本来の理想は習っていない。古事記・日本書紀ではアマテラスオオミノカミの命によりニニギノミコトが日本を統治するにあたり、「天壤無窮の神勅」と「三種の神器」を賜った。その本分は道義世界、一大家族の国を目指すとある。道義とは差別がなく、君民一体の国である。西洋民主主義は単に金儲けの思想であり、その思想から見ると日本の建国理想は迷惑であり、戦後日本人もその通りだと言ってきた。その結果、今日の日本人は人権主義、個人主義を謳歌している。道義では義理人情が一番大切で、義理人情は相手を大事にし、相手に対して感謝をする、犠牲の心、和の社会、個人より公の重視、全体の中に生かされている個人、譲ることは天壌の美徳である。これとは反対の西洋から来た日本国憲法の人権は自分を大事にし、故に相手と戦い、譲らず、全体の中で独立をして生きることを重視する。道義とはこの日本国憲法の理想とは反対であり、戦後70年間で娑婆が変わってしまった。この影響を受けた日本では①家族がバラバラになってしまった。親子が対等で、親が子を子が親を大事にする思想は喪失してしまった。また、子供の権利を主張し、夫婦別性、相続制度の改悪、家族制度の崩壊を招いた。先祖や親のおかげで現在の自分があるという思想はなくなった。また、②社会全体の助け合いがなくなった。社会の中で生かされている自分という思想がなくなった。憲法第13条では個人として尊重、最大の尊重を要すると規定。人や社会、国ためになるという考えが否定された。第25条では国民が最低限度の生活を営むために国が責任を持つ、つまり「社会化」が規定されている。即ち健康保険、年金、介護保険は国民の権利で、保障は国がするのである。権利には歯止めがない。生活保護関係予算費が防衛関係予算より多い。③「自分さえよければいい」という迷惑な人が大手を振っている。個人、権利の横暴で、イジメ、セクハラ、パワハラを主張すれば、正義となっている。人権教育をしている学校で道徳教育ができるか? 根本の日本国憲法が間違っている。憲法では自己中心が一番、自分のことを考えていて素晴らしいと規定。憲法に合致している。これは日本の建国理想とは全く逆方向である。